1.日時:令和5年12月10日(日)13:00-17:30
2.場所:島根大学医学部ゼブラ棟2階 だんだんカンファレンス
3.参加者  対面 26 名   Zoom  13 名
4.概要
 第1部は医学科4年の学生が「出雲市民病院で経験した症例で学んだこと」をテーマとしてお話しされた。実習時に「患者さんとの向き合い方がわからず、コミュニケーション不足ではないのか?「患者さんの苦悩に対して自分自身が寄り添う意味はあるのか?」と葛藤したが、慢性疾患から生じる苦悩に対して、医師の役割は持続する関心と寄り添うこと、家庭医そのものの存在が治療になることを学んだとのことであった。

  第2部は島田先生、村上先生、青木先生、根本先生が、自身の自己紹介や、専攻医の日常、成功した症例および専攻医が悩みがちな症例等をお話しいただいた。症例についての有意義なディスカッションも行われ、初期研修医や医学生が活発に意見交換を行っていた。

  第3部は「不定愁訴の攻略法と仮面うつ病の診療について」というテーマで飯島慶郎先生にお話しいただいた。MUPS(不定愁訴)で苦しみ人はたくさんいる。往々にして見過ごされている身体的疾患の問題が深刻だからこそ「総合診療専門医・家庭医」の視点が必要になってくると力説された。また、本レクチャーでは、実際の患者さんが自身のお話をされて、大変説得力のある貴重な機会となった。

  今回のセミナーの内容構成は、専攻医の先生方が主体となって立案されたものである。総合診療専門医は、地域社会の抱える様々な健康問題に対して、包括的・継続的に向き合える、地域包括ケアのKey Playerになりうる存在であり、この若く熱い風を引き続き全力で支援して行きたいと思う。

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