令和2年度第7回地域医療ウェビナーを実施しました。

【テーマ】若手医師が語る地域医療の魅力~医療を繋ぐ6年間の実践~

【日 時】令和3年1月22日(金)18:00~19:00

【講 師】公立邑智病院 総合診療科 山﨑 啓一 先生

【参加者】13名

【概 要】
 先生は自治医科大学を卒業後、初期臨床研修を終えられた後、隠岐病院で3年間の実践を積み、邑智病院で今年3年目を迎えられている。地域において、総合診療医として新生児から100歳を超える高齢者まで、毎日あらゆる患者さんとその病気に向き合ってこられた経験から、地域医療の魅力をお話し頂いた。
 一方で、副題の「医療を繋ぐ6年間の実践」にあるように、先生ご自身が自己の医師としての歩みを俯瞰し、当然果たさなければならない医師としての義務や責任をどのように捉え、考え、行動に繋げられてきたのか、また、地域や病院の中で他者との関係を大切にしながら、医師という仕事をしていく上で、何を大事にしてみえられたのか、多くのメッセージが学生に伝えられた。
 先生は、地域で患者を診る上で大切にされていることは、「その時その場でその患者・地域に対して、適切な医療(医療資源、患者家族の理解、医療スタッフの理解)を考えながら提供する。結果よりも大切にしているのはプロセスである。」として、中でも、患者さんの情報をいかに得るか、そして重要な情報を取捨選択できるかが大事であると話された。治療方針のプロセスにおいても、1.どこまで地域で診るか≒医師と病院の可能性と限界、2.積極的な治療・紹介をするか否か、その判断において、医療の質・安全、患者の希望などの観点から「独りよがりの医療をしない、都合の良い理由付けをしない」という言葉が印象に残った。「聞く」「学ぶ」「考える」「実践する」「つなぐ」のサイクルを具体的に説明頂いた。
 また、学生に大切にしてほしいこととして、「自分で考える力、行動する力」「謙虚な姿勢と感謝」が贈られ、果たすべき義務や責任から目をそらさないでやっていく必要があり、その際に謙虚な姿勢と感謝を忘れないことであると話された。そして、最後に地域で患者さんを診ることは、患者さんに貢献できるんだという達成感が実感でき、「自己実現と社会貢献の両立ができる」ことが地域医療の最大の魅力であると締めくくられ、学生には「これからの医療を一緒に未来に繋げていきましょう」とエールを贈られた。

山﨑先生1山﨑先生3

 

山﨑先生1山﨑先生2

山﨑先生3山﨑先生4