開催しました!地域医療・感染症セミナー


【実施日】令和5年6月1日(木)18:00~19:00
【テーマ】症例から学ぶ外科患者の感染症~術後発熱の診かた・考え方~
【講 師】愛知県がんセンター感染症内科部 医長 伊東 直哉先生
【参加者】27名
【概 要】
 先生は医師17年目、現在は愛知県がんセンター感染症内科部医長と、感染制御部の室長を兼務されている。
タイ・マヒドン大学において熱帯医学・渡航医学を学ばれ、IDATEN(Infectious Diseases for Teaching and Education in Nippon)オンラインセミナーの代表、及び最近はユーチューバー(新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシー対応)と自己紹介された。
 先生はレクチャーを「質問形式で進めます」と最初に断られた。
参加者はQR コードにアクセスして登録し、質問に対しスマートフォンから回答すると、リアルタイムに回答率が表示される形式になっていた。
 外科患者の感染症について、術後の発熱総論に始まり術後経過を追って説明頂いた。
16の質問をはさみながら、「手術~術後48時間」「術後2~7日」「術後1~4週」「術後1か月以上」での発熱の特徴や特に注意しなければならないポイントについて、文献や症例を示しながら、エビデンスに基づいて端的に分かりやすく教授頂いた。
間には「経鼻胃管は副鼻腔炎のリスク」「胃管?如何」と、若干それまでのスマートさからは引くジョークも取り入れられ、楽しく学びの多いセミナーであった。
 最後にtake-home messageとして、外科患者の発熱診断アプローチを「術後の自然経過を知る:基本的には術後2~3日までは熱は出る。」+「所見を大切にする:蜂窩織炎やカテーテル由来血流感染(CRBSI)等、表れている所見を見極める」+「正しいアプローチ法で考える:発症時期と原因から、感染症なのか非感染症なのかアセスメントしアプローチする」と贈られた。
そして、「外科患者の発熱の診断は市中感染よりも簡単!」とまとめられた。

会場

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先生