【実施日】令和5年10月31日(火)12:15~12:45

【講師】形成外科准教授・診療科長 林田 健志 先生
    (6年生 弥重さん、大野さん、内藤さん)

【参加者】53名       

今回はいつものキャリアセミナーとは異なり、学生もプレゼンターとして参加して2部構成で行われた。形成外科の臨床実習では、手術などがない時は学生のキャリアプランについてプレゼンを行ってもらっているそうである。その中から6年生3名が紹介された。

1人目は、島根県出身者で、島大の形成外科ともつながりの深い長崎で研修を行う予定であることを話されました。いずれは島根県でさらに形成外科の道を切り開き、貢献したいと話された。

2人目の学生は、大学時代に部活やダンスを通じて培った経験と、人とのつながりがかけがえのないものになったそうである。もともと人命救助に携わりたかったが、実習を経て救命だけが医療のすべてではないことを実感し、自分の特性を生かした診療科を選びたいと展望を語られた。

3人目の学生は、島根県出身で、大学時代はサークル・部活・課外活動で充実した学生生活を過ごしたそうである。今後は島根で研修して、診療科選択後、いったん県外出るかもしれないが最終的には島根で活躍したいと抱負を語られた。

続いて、林田先生のお話となった。林田先生は生き死に直接のかかわりは少ないが、悩んでいる患者さんの役に立ちたいと形成外科に進まれた。日々、患者さんと向き合い診療・手術に励まれている最中、解放骨折による指切断の患者さんの再縫合手術の術後、破傷風を発症し治療が困難となった症例を経験されたそうである。この症例をきっかけに、自分で調べてエビデンスを作ろうと思い研究を開始された。

研究テーマとしてFGFという傷をきれいに治すファクターに焦点を当て、数多くの論文を書き、国際学会でも多数講演をされてきた。国際学会で招聘されて様々な国に行くと、その土地の文化や医療、日本では考えられないような光景にとても刺激を受けたそうである。学生たちにも海外にいって知見を広めることの重要性を伝えられた。

美容外科について、形成外科医からの意見としてリアルに苦言を呈された。キャリアに関しては短期的な目標と、長期的な目標を設定し、軸足をどこに置くかを意識して、格好いい大人になってほしいとお話しされた。また、将来的には母校である島根大学に帰ってきてぜひ貢献してほしいことを伝えられた。

開催前から多くの聴講希望があり、急遽会場を大きな場所へと変更して行った。セミナーは何度も笑い声の上がる楽しい時間であり、学生たちから愛されている林田先生のお人柄がよく伝わるセミナーであった。

 

先生

会場

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