平原先生13

【日 時】令和6年5月22日(水)18:00~19:00

【講師】東京ふれあい医療生活協同組合 研修・研究センター長

    同オレンジほっとクリニック 東京都地域連携型認知疾患医療センター長

    平原 左斗司先生

【テーマ】認知症の緩和ケアアプローチ

【参加者】18名(学生11名)

 先生は緩和ケアに関する臨床及び教育活動で多くの貢献をなさっており、緩和ケアに関する講演活動や執筆活動を通じて、多くの医療従事者や一般の人々に情報提供を行われている。

 今回は、「認知症の緩和ケアアプローチ」のテーマで、認知症の緩和ケアと緩和ケアのニーズ、痛みの軌跡と予後、認知症の人が体験しているつらさ(苦痛の評価、摂食嚥下障害と食支援、終末期の褥瘡、終末期の肺炎)、意思決定支援についてお話しをされた。

 その中で、認知症患者の苦痛は表出されにくく、過小評価されやすい。苦痛の存在を積極的に疑い、苦痛の客観的評価法を用い多職種で評価することが必要であり、苦痛の総合的評価方法を説明された。

 そして、「認知症の方であっても、本人には意思があり、意思決定能力を有するものとして扱うことが原則であり、認知症の人の認知能力に応じて理解できるように説明した上で、表明された意思は尊重されなければならない」としめくくられた。