木島先生木島先生木島先生

【日 時】令和7年4月22日(火) 18:00~19:00
【講 師】木島医院 家庭医療専門医 
     島根大学病院 総合診療医センター 客員准教授
     島根大学医学部 総合医療学講座 特別研究員 木島 庸貴先生
【テーマ】総合診療医の働き方
【会 場】島根大学医学部附属病院 みらい棟2階 共通カンファレンス室1
【受講者】37名(うち医学生15名)

概 要】 
 木島先生は、島根大学医学部総合診療医センターの客員准教授であり、総合診療学講座の特別研究員としてご活躍である。2年前からはご実家の木島医院で、地域に根ざした診療に取り組まれている。

 今回の講演では、総合診療医の呼び名や働き方について解説を加え、総合診療医が一つの専門分野として確立していることや、その役割に対する社会的理解の拡大と推進の必要性を話された。

 さらに、米国ジョンズ・ホプキンス大学のバーバラ・スターフィールド教授によるプライマリ・ケアの質の評価に関する研究を紹介され、包括性、継続性、連携、アクセスの良さ、家族志向、予防志向、患者中心性、教育・研修といった多角的な視点が求められることを説明された。それらの概念に基づき、ご自身の診療を振り返りながら、患者の家族背景や社会的文脈を踏まえた対応、予防医療の実践、医学生への教育など、総合診療医の多様な役割についてご教示いただいた。

 また、診療所内外での連携や情報共有の工夫、最新知見の活用にも積極的に取り組まれ、地域全体の健康維持に取り組まれていることを紹介された。
講演の最後には、WHOによる身体活動および座位行動に関するガイドラインを紹介された。先生の皆生トライアスロンに参加・完走された経験を交えて、運動の重要性について語られた。「運動をすると嫌なこともリセットできるのでおすすめです」と述べられ、日常生活の中でたとえ5分間でも意識的に身体を動かすことが、将来の疾病予防や健康寿命の延伸につながると力強く呼びかけられた。
講演終了後は参加者から多くの質問が寄せられ、活発で有意義なセミナーとなった。