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【テーマ】バスケットマンから整形外科医、そしてスポーツ医へ

【実施日】令和6年2月14日(水)12:15~12:45

【講 師】島根大学医学部 整形外科学講座 助教 門脇 俊 先生

【参加者】30名

【概 要】

 先生は島根県隠岐の島町のご出身で、島根医科大学を卒業後整形外科に入局されている。専門は股関節、人工関節、スポーツ医学である。2023年12月に開設されたスポーツメディカルセンターのセンター長でもある。

テーマにバスケットマンとあるように、先生は小学校5年生の時にミニバスケットと出会い、現在もバスケットを続けられている。『スラムダンク』連載のど真ん中世代で、バスケットは「生涯の友と呼べるスポーツである」と話された。お話しの中にもスラムダンクの名言がいくつも登場し、先生のバスケットに対する情熱やスポーツ医としての情熱が溢れんばかりに止まらず、我々もまた心揺さぶられ魅了された。

短い時間に先生はご自身の経験を紐解きながら、心に残る多くのメッセージを学生達に贈られた。

1.整形外科はからだを支えるスペシャリスト!『自由に動きたいという望みを支えているのが整形外科』『人生をより豊かに彩ることができる診療科、運動器の専門家集団』である。

2.一期一会『人生の中で“師”と呼べる人との出会い』『診療の中で忘れられない患者さんとの出会い』『同じ目標、頂を目指して協働できる仲間との出会い』出会いが自らを育て、また誰かを育てる。

3.患者さんを助けるために『名医』にはなれなくとも、だれでも『良医』にはなれる。『医療者としてのコミュニケーション能力が重要』である。

4.『患者さんを1日1回笑わせる』、自然に笑顔がこぼれるような対応を心がけている。医師である自分も『患者さんの笑顔』を見れば頑張れる。

5.医療人として素晴らしい職に従事する『誇りと責任』を持つ。偉そうにプライドを持つことではない。その仕事を“プロ”としてやることがプライドである。

6.スラムダンクの名言で先生が一番好きな場面は『オヤジの栄光時代はいつだよ……全日本の時か?俺は……俺は今なんだよ!!』である。

先生は「その人のピークは常に『今』であること。自分の『今』を全力で頑張るのが選手である」と話され、「スポーツ医学は選手がこのような気持ちを持って戦っているのをいかに支えるかが大事である。この場面のこの言葉がスポーツ医学の全てを語っている。」と付け加えられた。

バスケットをこよなく愛しスサノオマジックのスポーツドクターを12年された先生であるからこそ語られる言葉であり、“プロ”の一面を垣間見た。

最後に、Take Home Messageとして「医療職は患者さんの人生を預かる。医療職のやりがいを喜びに頑張ってほしい。不安もあるかもしれないが、それを上回るやりがいがある仕事である。情熱を持って取り組んでほしい」と締めくくられた。