【開催しました】令和6年度第5回地域医療セミナー
2024年08月30日
1.日時 : 令和6年7月3日(水) 18:00~19:00
2.講師 :京都大学附属病院 総合臨床教育・研修センター 准教授兼
しまね総合診療センター副センター長 和足 孝之 先生
3.テーマ「一人の医学生が一人の医師となった軌跡」
4.場所 : 島根大学医学部臨床小講堂
5.参加者 :(医学生等30名 医療従事者21名)
和足先生は総合診療のトップランナーとして数多くの医学生や総合診療医の育成に尽力されている。今回「一人の医学生が一人の医師となった軌跡」をテーマに講演いただいた。
まずはご自身の自己紹介から始まった。離島での症例経験や東南アジアでの国際医療、海外留学など、数多くの経験を積んでおられる。その時々で苦悩や困難に直面してこられたが、決して挫折することなくいつも前向きに立ち向かい、乗り越えてこられた様子が伺えた。和足先生といえば、島根県での総合診療医育成(Neural GP network)の立ち上げメンバーであり、京都大学に在籍の現在でもメンバーとしてご尽力いただいている。「Neural GP network立ち上げ時は、しっかりビジョンを描き、綿密なアクションプランを作成して成功につながった」と当時を振り返られた。総合診療センター立ち上げ時の裏話として白石センター長との意外なやり取りもご紹介いただくと、会場からはどよめきと笑いの声が漏れ聞こえた。
後半では医学生から多数の質問が寄せられ、熱いディスカッションが行われた。最後に学生へ送られた、「物事は『嘲笑される』『反対される』『同調される』という3段階を経て成功する」というメッセージが印象的であった。コロナ禍での活動制限と和足先生が留学で不在にされていた期間があったことで、低学年を中心に和足先生のことをよく知らないという学生も多かったのだが、セミナー終了後は和足先生のもとにたくさんの学生が殺到し、目を輝かせて総合診療医の魅力を語り合う姿が見られた。