令和4年度第1回Career Webinar

【テーマ】想像していなかった現在の自分

【実施日】令和4年4月11日(月)12:15~12:45

【講 師】島根大学医学部内科学講座内分泌代謝内科 講師 守田 美和 先生

【参加者】27名

【概 要】

令和4年度最初のCareer Webinarは、お話のトーンがとてもやさしく、まるで春風のように自然と場を包み込むような雰囲気を作り出される内分泌代謝内科の守田先生であった。

先生は、現在内分泌代謝内科の講師として外来医長・教育長を務めておられる。卒業後は大学に残り、内科学会の認定医、日本糖尿病学会の専門医・指導医、内分泌代謝科(内科)専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医の資格や、学位を取得された。また、東日本大震災をきっかけに、糖尿病・内分泌専門医として災害時の糖尿病患者さんへの対策が課題と考え、DMATの資格を取得され、2016年の熊本震災、2020年新型コロナウイルス感染症クルーズ船調整本部で対応に当たられた。

先生は、大学での医師の役割は「教育・診療・研究」の3本柱に「プラスα」があると話された。そのαについて、先生が内分泌代謝内科で対象とする疾患は、糖尿病等の慢性疾患であるが、未だに答えのない病気も沢山あり、患者さんを大事に診ていく中で、答えを見つけるのも重要な役割と考えていると話された。

また、糖尿病に関する正しい知識普及のため、出雲大社のブルーライトアップや、昨年はインスリン発見100年の年だったので、発見の地であるトロント迄みんなで歩こう「お散歩チャレンジGoToトロント」を企画された。その他院外では、糖尿病療養指導士の育成や小児糖尿病1型の患者さんとのキャンプ、各種学会活動、しまね地域医療支援センターでの研修医との面談・漫画家デビュー等多彩に活躍されている。

常に患者さんと共に歩もうとする先生の姿勢は、「守田先生にお会いすることができて、糖尿病になったけど良かったと初めて思いました。」という患者さんのメッセージからもしっかり届いていることが分かる。先生は今、仲間に環境に恵まれて楽しいと話され、もっと楽しいことはないか、今の自分にできることはないか、やりたいことを探していると話された。自己紹介で 先生は“私は運が良い”と話され、これがしたいと思った時には必要とする人が目の前に現れるそうである。「運がいいのも実力のうちと言われるのを待っている」と笑いながら話されたが、先生の相手を想い、寄り添い・包み込むような優しさが自ずと運を引き寄せ人を引き寄せているのではないかと感じた。新たな芽吹きを生む春風のように環境を進化させる先生のように思えた。